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山中廃徊記

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たとえば米原市榑ヶ畑。醒ヶ井養鱒場の奥にあり、霊仙山の登山基地ともなっている廃村です。米原市ということで醒ヶ井方面との交流が深かっただろうと思いきや、車道が通じる以前、移動を徒歩に頼っていた時代には必ずしもそうではなかったことに気づきます。地図を見ると・・・直線距離ですが
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醒ケ井最奥の集落である上丹生まで2.6kmあるのに対し、多賀町の落合まではわずか1.4km、彦根市の武奈まで1.8km、男鬼でも2.2kmと近いのですね。
当然これら山中の集落を繋ぐ道が縦横に走っていたことでしょう。その内のいくつかは地形図上の点線路として名残りをとどめています。しかし各集落が廃村となりそれらの道から歩く人が消え、地図上の点線路も自然に還ろうとしています。

そんな道たちがまだ存在しているなら、歩いてみよやないか・・・
というわけで、今回は男鬼と入谷を結ぶ古道を歩いてみました。
はたしてどれくらい残っているのか、あるいは影も形もないのか…

では例によって地図をご覧いただきたい。
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男鬼から入谷に行くには、間に聳える尾根を越さねばなりません。
一つは男鬼峠を越え落合〜入谷のコグラオ越えの途中に出る道。もう一つは688mの高取を越え入谷〜甲頭倉のカワタニ越えの途中に出る道。

今回は、後者を歩いてみました。しかし地図上に男鬼側には点線すらありません。
頼りはやはり「鈴鹿の山と谷 第一巻」です。

スタート地点の目印は、この消火栓。
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この右側の道を入って行きます。初めははっきりとした道が南へ続いています。なぜか写真が無いのですが古道の風情が残っておりますな。

この道は、地図中の男鬼峠へと向かうものだろうと思います。
しかし、やはり20分も歩くとすっかり斜面と同化してしまってます。
峠に向かうにはもっと東に振る必要があるのですがその先にまったく道らしきものがありません。

しかたないので男鬼峠は帰りに捜すとしてまずは高取に向かいます。
こちらも道があるわけではありませんが…
というわけで、標高差300m余りをほぼまっすぐ登ってまいりました。
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その昔、高取城があったと伝わっております。
全く見晴らしのない陰気な山頂です。
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そんな山頂に「図根点」の標石が。昔はきっと見晴らしがよかったのでしょう。

さてここから、入谷に向かうには比婆之山への尾根から南へ延びるゆるい支尾根を下り、途中右側のなだらかな谷を下ることになります。
と言っても道があるかどうかはわかりませんが。

というわけで降りてきたわけですが、山仕事の道はあっても「古道」と断定できるような道はありません。

しかし谷底に降り立つと…
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入谷と甲頭倉をむすぶ「カワタニ越」と思われる道がしっかり残っています。
周りの木々を見れば、鹿の食害除けのビニール紐が巻いてあり、山仕事の人たちが利用するためよく残っているのかなと思います。

この道がカワタニ越という古道であるという証拠はこちら
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分かりにくいですが、路肩が苔むした石積みになっていること。昔から重要な道であったと思われるのです。

快適な道が続きます。
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こんなところもありますが
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おおむね順調にカワタニ越に着きました。

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中央2本の木の間がカワタニ越と思われます。道は左上から右へと下って行きます。

この少し先で、道は入谷目指して谷を下って行くようですがその降り口がありません。代わりにまっすぐ尾根をまくように林道が付いております。

上の地図で、赤線がここまでの経路、青線がその地図に載っていない林道になります。
林道とはいえ、途中崩落が4か所、倒木はいたるところとひどい状態です。

ずいぶん大回りして林道を使い入谷に着きました。
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時間があるので、さきほど降り口がわからなかったカワタニ越から入谷への古道を入谷側から探してみたいと思います。

以下次回へつづく

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